長く生きていると、いろいろな病気や怪我に遭遇します。
過去に救急車で運ばれたのは3度ありますが、2度は交通事故で第三者が救急依頼、3度目は尿路結石で七転八倒の痛みに耐えきれず家族に救急車を呼んでもらった経験があります。
今回は救急車を呼ぶまでには至りませんでしたが、この「排尿ができない」という症状はどうにもしがたい苦痛でした。
👀目 次👀
[1].どうにもしがたいもどかしさと苦痛(脳からの排尿指令に体が対応できない)
それは、ある日の深夜から始まりました。
普段から排尿には問題が有り、昼夜問わず頻尿(糖尿病の影響大)でした。
出が悪く残尿感を伴っていましたが、全く出なくなるとは思ってもみませんでした。
その時は、自分の身におきている現実を何とか回避したい思いで必死でした。
ネットの検索で「尿が出ない、出にくい」などの投稿がたくさん出ており、わが身におきている状態が「尿閉」と解りました。
個人で対処できることは何もありません。
排尿しようと思っても出てこない、という状態 を「尿閉(にょうへい)」と呼びます
夜中に、気を紛らわすためにお風呂に入ったり、ゲームをしたり、いろいろ試みましたが尿意はおさまりません。
出ないのにトイレを往復する行動を繰り返すのみでした。
脳裏に救急車を呼ぶことも考えましたが何とか踏み止まりました。
朝が来ました!膀胱は限界に近い状態で尿意が止まりません!
漏らしそうなので初めて紙おむつを履きました。(出ないのだから漏れる心配はないのに!)
病院の受付時間は9時から・・・
時間が経つのももどかしく、開院前に病院に行き受付をしました。
泌尿器科の待合で待っている間も、椅子に座る余裕もなく立って待っていました。
尿意がひどく膀胱にかなり溜まっている感じで冷や汗が出てきました。
[2].緊急処置で尿道カテーテルを挿入
診察室に呼ばれて、担当医も簡単に状況を確認しただけで、すぐに処置室に案内されました。
「尿道からカテーテルを挿入して尿を排出する」処置をすることになりました。
時間的には30分程度だったと思いますが、約500mℓの尿が排出され、尿意も無くなり人心地がつきました。
尿道カテーテルとは、まったく排尿できない場合に細いゴムチューブを膀胱に挿入して、残留している尿を除去して苦痛の緩和を図る処置です。
とりあえず、2週間尿道カテーテルを挿入したまま、処方された「排尿障害を改善する薬」を飲むことしかありません。
薬局で処方された薬は「タムスロシン塩酸塩OD錠0.2mg」➡排尿障害を改善する。
【処方薬事典の説明】➡前立腺や尿道のα1受容体を遮断し、前立腺の縮小、尿道の拡張などにより前立腺肥大による排尿障害を改善する薬と説明があります。
カテーテルを挿入したまま、排尿バックをぶら下げての生活が始まりました。
2~3日は尿に血が混じったりして、挿入の不快感に悩まされました。
いろいろ工夫しながら、そんな毎日も徐々に日常的になり慣れたところで2週間が経ちました。
[3].再診・尿道カテーテルを取り外す
尿道カテーテルを留置してから2週間目の再診では、まず尿道カテーテルを外す前に膀胱内の洗浄と薬液注入を行いました。
次に、残尿チェックのために膀胱に生理食塩液等を注入して膀胱を膨らませ、尿道カテーテルを抜きました。
不安な気持ちでトイレに行き2週間ぶりに自力で排尿を試みました。
ちょろちょろでしたが何とか自力で出せたので少し安堵しました。
粘ったのですが、若干の残尿感は残りました。
超音波で残尿量を調べたら、80 mℓ くらい残尿がありました。
排尿後に、直腸診で前立腺肥大の確認があり、かなり腫れているとのことで、前立腺肥大が尿閉の原因のようです。
これで、もしも改善しなかったらどうなるか医師に確認したら、思わしくなければ前立腺の切除手術をした方がいいと言われました。
次回の再診は一か月ほど先で、処方箋は36日分が出され以下の薬が追加されました。
薬局で追加処方された薬は【デュタステリド錠0.5mgAV「NS」】➡前立腺の肥大を抑える薬。尿を出しやすくする薬。
【処方薬事典の説明】➡ 前立腺を強く肥大させるジヒドロテストステロンの生成を抑制し、肥大した前立腺を縮小させ排尿障害を改善する薬 と説明があります。
[4].尿道カテーテル取り外し後の生活
尿道カテーテルを取り外して、すっきりした気分で家に帰り、尿意をもよおしたので久しぶりに自力でなんとか排尿できたのでホットしました。
その後も、1時間半くらいおきに尿意をもよおすのですが、少し我慢をしようと思い我慢するのですが、突然我慢できなくなるので漏らしそうになります。
尿意をもよおしたらすぐに排尿したほうがよさそうですが、これでは外に出るのが心配です。
2日が経過しても、まだ尿道にチューブ管が入っているような感じで、排尿時に下腹部と尿道に僅かな痛みを感じました。
4日目くらいから、ようやく尿閉以前の状態に戻ったので、あと一か月は、処方された薬を飲みながら自分の体調を観察することになります。
尿意の方も少しは我慢できるようになりました。
糖尿病のほうもこのところ数値が高止まりしているので気をくばらねばなりません。
一か月後の再診で治療が終わるのか?継続なのか?新たな対処が必要になるのか?どうなることでしょう?
[5].反省点
尿の出が悪かったり・頻尿だったり・残尿感があるのは年のせいで致し方ないという先入観があったため、「尿閉」という状態になってしまいました。
経験しないと、「尿閉」になってしまった時の苦痛はわかりません。
病院が開院していたのでよかったですが、休日夜間ならどうなったことやら冷や汗ものです。
排尿に問題があるような人は、痛い目に合う前に早めに医師に相談した方がいいですよ!
これは老婆心ながら黒やん69からのアドバイスです➡おっくうがらずに早めの診療を!